クラウドファンディングの欠点ってなんだろう…?
クラウドファンディングのデメリットを避けるには?
クラウドファンディングは、資金調達の新たな手法として注目を集めていますが、その一方でいくつかデメリットも存在します。
本記事では、クラウドファンディングの欠点を詳しく解説し、それらに対する具体的な対応策をご紹介します。クラウドファンディングを活用する際のリスクを理解した上で、あなたのプロジェクトを成功させていきましょう!
・クラウドファンディングは、従来の資金調達方法に比べ、初心者でも挑戦しやすい!
・プロジェクトを掲載すれば資金が集まる!というわけではない
・第三者から見ても応援したい、魅力的なプロジェクトになるように準備を進めていこう!
CAMPFIRE公認パートナー。東北大学文学部を卒業。100名を超えるインタビュー経験から、事業者と挑戦者を結ぶプラットフォーム「わたしば」の運営とクラウドファンディングの支援を行う。
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多様な価値観や行動を理解するべく、東北大学文学部で社会学を学ぶ。地方への旅やインタビューメディアを通して、人の人生を聴くうちに、夢に向かって挑戦する人々を応援したいと思うように。
一期一会のインタビューを超えて、長期的な支援や機会提供を行いたいと考え、「わたしば」を立ち上げ・運営している。
クラウドファンディングの基本
クラウドファンディングとは、インターネットを通じて多くの人々から少額ずつ資金を集める仕組みです。主に新しいプロジェクトや製品の開発、社会貢献活動などを目的とし、支援者はプロジェクトの成功に応じてリターンを受け取ることができます。
ここでは、クラウドファンディングの基本的な仕組みを解説するとともに、具体的なメリットをご紹介します。
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングとは、個人や企業が抱えるアイデアやプロジェクトを実現するため、不特定多数の人々からインターネット上で資金を募る仕組みです。従来の金融機関からの融資とは異なり、インターネット上で支援者から資金を直接調達できるのが特徴です。
クラウドファンディングは、新規事業の立ち上げ、芸術活動、社会貢献活動など、幅広い分野で活用されています。資金集めだけでなく、プロジェクトの認知度の向上や、アイデアやプロジェクトの市場調査の手段としても注目されています。
クラウドファンディングのメリットは?
クラウドファンディングは、従来の資金調達方法と比較して、次のようなメリットがあります。
クラウドファンディングのメリット一覧
- 資金調達のハードルが低い:銀行融資のように厳しい審査や担保が不要で、初心者でも比較的簡単に資金を集められます。
- 少額からの支援が可能:一人ひとりから少額の資金を募る仕組みのため、支援者に多大な負担をかけずに済みます。
- 宣伝効果が高い:クラウドファンディングは、プロジェクトを広く周知させるツールとしても役立ちます。
- 支援者との関係構築:プロジェクトを通じて支援者との信頼関係を深め、ファンを獲得することができます。
これらのメリットを活かすことで、クラウドファンディングは単なる資金調達手段を超えて、プロジェクト全体の成長と成功を支える魅力的な手段となります。資金調達の過程で得られる支援者からのフィードバックや応援の声は、プロジェクトに新たなアイデアや改善点をもたらすでしょう。
クラウドファンディングの欠点は何ですか?
クラウドファンディングは、新しい事業やプロジェクトに資金を集めることができる方法ですが、成功させるためにはいくつかのデメリットに注意する必要があります。
ここでは、クラウドファンディングを実行する上でデメリットとなり得る点を、一挙ご紹介します!事前にデメリットを把握しておくことで、プロジェクトを円滑に進めていきましょう!
- 資金調達が必ずしも成功するわけではない
- 手数料や諸経費がかかる
- 支援者との信頼関係が崩れる可能性がある
- 計画通りに進行しない可能性がある
- 掲載すれば資金が集まるわけではない
資金調達が必ずしも成功するわけではない
クラウドファンディングには募集形式が2つあり、All-or-Nothing方式の場合は目標額に達しなければ資金が手に入りません。
All-in方式、All-or-Nothing方式の違い
All-in方式 | All-or-Nothing方式 | |
目標金額達成の有無 | プロジェクトは実行 | 目標金額に関係なくプロジェクトは実行しない | 目標金額を達成しない限り
リスク | 資金不足のリスクあり | リターンや手数料が必ずかかるためプロジェクトを実行できない | 目標金額を達成しなければ
支援者への返金対応 | 目標金額に達していなくても 支援者への返金は不要 | 目標金額に達しない場合 支援者に全額返金される |
All-or-Nothing方式で目標金額が集まらなかった場合、支援者に全て返金されることになります。また、All-in方式であっても、目標金額が集まらず赤字になってしまうケースもあります。
こうした事態を避けるためには、プロジェクトの内容を魅力的に伝え、より多くの支援者を集める工夫が必要です。少しでも不安がある場合は、小規模な目標額を最初は設定し、テストとしてプロジェクトを進めるのも一つの方法です。
手数料や諸経費がかかる
クラウドファンディングを利用すると、プラットフォームに対する手数料が発生します。各プラットフォームに対する手数料は、以下の通りです。
各プラットフォームの手数料
プラットフォーム名 | 手数料(税抜) |
---|---|
CAMPFIRE | 17% |
Makuake | 20% |
READYFOR | 14% ※ベーシックプラン |
MOTION GALLERY | 10% |
GREEN FUNDING | 20% ※スタンダードプラン |
一般的に、支援金額の10%〜20%が手数料として差し引かれることが一般的です。加えて、リターンとして支援者に届ける商品やサービスの製作費や発送費もかかります。
例えば、100万円集めた場合でも、手数料や製作費、送料を差し引くと、実際に手元に残る金額は思ったより少ないことがあります。プロジェクトを立ち上げる前に、これらの費用をしっかりと計算し、収支計画を立てておくことが大切です。
支援者との信頼関係が崩れる可能性がある
クラウドファンディングでは、支援者にリターンを提供する義務があります。リターンには、製品やサービスを提供することが一般的ですが、これらが遅れると支援者との信頼関係が崩れる原因になります。例えば、予定よりも商品発送が遅れた場合、「楽しみにしていたのに遅れた」という不満が支援者の間で広がり、プロジェクトの評価が下がってしまうこともあります。
リターンの準備は慎重に進め、期日を守ることが成功の鍵となります。もし遅れが生じる場合は、すぐに支援者に説明し、誠意をもって対応することが大切です。
計画通りに進行しない可能性がある
クラウドファンディングのプロジェクトは、進行中に予期しない問題が発生することがあります。例えば、商品の製造過程で技術的な問題が発生したり、素材が手に入らなかったりすることがあるかもしれません。このような場合、予定していたリターンが遅れてしまうと、支援者に迷惑をかけることになります。
実際のプロジェクトで、製造上の問題でリターンを予定通り届けることができず、支援者からの不満が続出したというケースもあります。このリスクを減らすためには、事前に十分な準備を行い、問題が発生した場合に迅速に対応できる体制を整えておくことが重要です。
掲載すれば資金が集まるわけではない
クラウドファンディングを開始するだけで、資金が自動的に集まるわけではありません。プロジェクトが成功するためには、しっかりとした宣伝活動が不可欠です。多くの支援者が集まるには、プロジェクトの魅力をしっかりと伝え、認知度を高めることが必要です。
例えば、SNSやブログ、メールマガジンなどを活用してプロジェクトの進捗状況やストーリーを定期的に発信することが効果的です。また、友人や知人に協力をお願いすることも有効な手段となります。支援者とのコミュニケーションを大切にし、彼らにとって共感できる内容を届けることで、自然とプロジェクトへの関心が集まりやすくなります。宣伝活動をしっかり行うことで、クラウドファンディングの成功確率は格段に上がります。
掲載すれば支援してもらえる!とつい思いがちですが、実はそういう訳でもありません。まずは身近な人に支援依頼をすることから始めましょう!
クラウドファンディングでデメリットを避けるための対応策
クラウドファンディングは魅力的な資金調達手段ですが、デメリットをしっかり理解し、対策を講じておかないと、思わぬトラブルに見舞われることがあります。以下では、デメリットを避けるために重要な対応策をいくつか紹介します。
デメリットをなくそう!特に重要な対応策
- 目標金額の設定は慎重に行う
- プロジェクトの進捗状況を把握しておく
- 支援を得るための行動や熱意を忘れない
1. 目標金額の設定は慎重に行う
まず、目標額の設定を慎重に行うことが必要です。目標額が高すぎると達成が難しく、低すぎるとプロジェクトに必要な資金を確保できません。そのため、プロジェクトに必要な金額を詳細に計算し、製造費用、発送費用、手数料、広告費用など、全てのコストを含めて目標額を設定しましょう!
また、実際に自分のプロジェクトがどの程度支援者を集められるのかを予測しておくことも大切です。募集前に、支援してもらえそうな知人をリストアップし、目標金額に届きそうかシュミレーションしておきましょう。加えて、万が一目標額に届かなかった場合の対応策も考えておくことが大切です。
2. プロジェクトの進捗状況を把握しておく
クラウドファンディングで資金が集まった後は、製品の製造やリターンの配送など、さまざまな作業が待っています。こうした作業をうまく進めるためには、プロジェクトの進行管理がとても重要です。進行管理がしっかりしていないと、支援者の期待に応えられず、信頼を失う原因となることもあります。
そのため、プロジェクトを始める前に、どのように進行するか詳細なスケジュールを立てておくことが大切です。製造や配送、支援者への報告など、各項目を焦らずに進めるために、余裕のあるスケジュールを組んでおきましょう!
また、進行状況は定期的に支援者に報告し、もし問題が発生した場合は早めに伝えることが重要です。支援者に問題や変更があることを素早く知らせることで、信頼関係を深めることができます。
3. 支援を得るための行動や熱意を忘れない
クラウドファンディングにおいて、単にプロジェクトを公開するだけでは支援は集まりません。支援者は、自分にとって利益のあるアイデアやプロジェクトに対して応援したい気持ちを抱きます。「クラウドファンディングに掲載すれば自然と興味を持ってもらえる」と期待しすぎると、失敗を招きやすいです。
まずは、自分のプロジェクトを知ってもらうために、SNSなどを通じて発信していくことを忘れずにしましょう。また、事前に人脈やSNSでフォロワーを作り、プロジェクトを広めるための基盤を整えることも大切です。「自分だったらどういう人を応援したくなるか?」という客観的な視点も忘れずに、プロジェクトを進めていきましょう。
自分のプロジェクトに、こだわりや自信のある方もいると思います。その気持ちは大切にしつつ、「他者にも応援されるプロジェクトなのか?」と敢えて疑ってみるようにしましょう!自分のプロジェクトのさらなる魅力が見つかるはずです!
【まとめ】デメリットを把握してクラウドファンディングに挑もう!!
いかがでしたか?
クラウドファンディングには、いくつかのデメリットもありますが、それらを把握した上で入念な準備を進めることが大切です。計画的にスケジュールを組み立てることで、デメリットを避けつつクラウドファンディングを実施することができます。
クラウドファンディングに初めて挑戦する場合は、本記事で紹介したデメリットを見て不安になる方もいるかもしれません。さまざまなデメリットはあるものの、それらを上回るメリットがクラウドファンディングには存在します。本記事が、クラウドファンディングを進める際の参考になれば幸いです。