起業したいけど、発想力がなくてアイデアが思いつかない…。
そもそも、起業で成功するなら何から始めたらいいんだろう…?
起業したいけれどアイデアがない…。そんな理由で、行動に移せない方は少なくないはず。
しかし、明確なアイデアがないからといって、起業できないわけではありません。
今回は、アイデアが思い浮かばず悩んでいる方に向けて、最初からアイデアがなくても起業を成功させるためのステップや、アイデアを生み出す発想法をご紹介します。
起業アイデアに自信がない方も、アイデアをより良くしていくための参考にしてみてください!
・アイデアは最初から完璧に存在する必要は全くない
・自分の考え方や状況に合った既存の発想法を活用しよう
・アイデアだけでなく、起業に必要な準備や流れも把握しておこう
CAMPFIRE公認パートナー。東北大学文学部を卒業。100名を超えるインタビュー経験から、事業者と挑戦者を結ぶプラットフォーム「わたしば」の運営とクラウドファンディングの支援を行う。
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多様な価値観や行動を理解するべく、東北大学文学部で社会学を学ぶ。地方への旅やインタビューメディアを通して、人の人生を聴くうちに、夢に向かって挑戦する人々を応援したいと思うように。
一期一会のインタビューを超えて、長期的な支援や機会提供を行いたいと考え、「わたしば」を立ち上げ・運営している。
起業アイデアがなくとも起業はできる?
起業と聞くと、「画期的なアイデアが必要では…?」とついつい考えがちです。しかし、実際のところ、起業が成功するかどうかは、魅力的なアイデアだけで決まるわけではありません。
むしろ、アイデア以上に重要なのは、行動力、計画性、ニーズやトレンドの分析です。世の中にある多くの成功事例は、0から作り上げた発想ではなく、既存のモデルを改善・適応させたものがほとんどなのです。
行動力
アイデアがなかったとしても、小さな一歩を積み重ねることで、最適な起業アイデアに出会う可能性が高くなります。また、どれだけ優れたアイデアがあったとしても、行動に移さなければ価値は永遠に生まれません。
例えば、自身の過去の経験や得意分野、興味関心を振り返り、起業に活かせる強みを見つけ出すことも、アイデアを生み出すきっかけになるかもしれません。
また、これまでお世話になった人に相談を持ちかけることで、思わぬ起業アイデアをもらえる可能性もあります。実は多くの成功者も、「最初から完璧なアイデアがあったわけではなく、動きながら見つけた」と語っているのです。
計画性
「アイデアが思い浮かばない…」と感じる人でも、計画を立てて実践することで新たなアイデアが生まれる可能性があります。まずは、小さな目標から少しずつ始めていきます。完璧なアイデアがない状態でも、興味がある分野を調べる、起業に関連するイベントに参加するなど、具体的な一歩を想像していきしょう。
また、既存のビジネスモデルを調べていくことで、自分なりの起業アイデアの立案に繋がることもあります。例えば、既存のビジネスモデルを転用することで、より早い段階で起業アイデアを固めることも可能になるでしょう。
ニーズやトレンドの分析
優れた起業アイデアは、実は斬新さよりも顧客の問題を解決できるかが肝心です。アイデアを自分で1から練り上げる必要はさほどありません。顧客のニーズやトレンドをしっかり把握し、適切なタイミングでサービスを提供することが何よりも大切です。
例えば、どんな商品やサービスが人気を集めているのか、競合はどのようなビジネスを行っているのか、市場規模や成長性などを調べていきます。ニーズやトレンドを正確に把握することで、より成功しやすい起業アイデアに近づくことでしょう。
完璧なアイデアがないと「まだ準備が…」と起業から遠ざかってしまいがち。自分では完璧に思えない小さな思いつきでも、誰かに話してみたり実現方法を探したりすることで、思わぬ結果に繋がりますよ!
起業したいけどアイデアがない方向け|アイデアが浮かびやすくなる発想法
既存のビジネスモデルを活用するとしても、独自の要素が含まれていた方が、人々の興味を惹きやすく成功しやすい魅力的なアイデアが生まれやすいもの。とはいえ、既存のビジネスとどのように差をつけたらいいか悩みますよね。
ここでは、アイデアが生み出しやすくする発想法を3つご紹介します。それぞれアイデアの出し方が異なるため、自分に合った方法を見つけてみてください!
- ブレインストーミング
- SCAMPER法
- マンダラート
それぞれの方法について、詳しく解説していきます。
1. ブレインストーミング
ブレインストーミングは、複数人で自由にアイデアを出し合い、新たなアイデアを得る手法です。ブレインストーミングを行う際には、以下のポイントを意識してみましょう!
- どんなに突飛なアイデアでも、遠慮なく書き出す
- アイデアに対する評価は後回し
- 質よりも量を意識する
- 複数のアイデアを組み合わせ、発展させる
ブレインストーミングは、アイデアを生み出すための最初のステップとして有効です。
例えば、飲食店のアイデアをブレインストーミングする場合は、まず店のコンセプトやターゲット顧客を自由に書き出し、次に店のメニュー、内装、サービスなどを組み合わせることで、具体的なビジネスアイデアを作り出せます。
2. SCAMPER法
SCAMPER法は、既存のアイデアに7つの視点を加え、発展させていく手法です。既存の商品やサービスを参考に、以下のポイントからアイデアを検討することで、新たなビジネスアイデアを生み出すことができます。
- Substitute(代替):既存の要素を他のものに置き換えたらどうなるか
- Combine(組み合わせ):何か組み合わせられないか
- Adapt(適合):既存の要素と取り入れられないか
- Modify(修正):既存の要素を修正できないか
- Put to other uses(他の用途を検討):既存の要素を他のことに使えないか
- Eliminate(排除):既存のものから何かを省略できないか
- Reverse(逆転):既存の要素を逆転できないか
例えば、既存のコーヒーショップを参考に、SCAMPER法でアイデアを検討すると以下のようになります。
- Substitute(代替):コーヒー豆を別の種類の豆に置き換える
- Combine(組み合わせ):コーヒーと日本茶を組み合わせたメニューにする
- Adapt(適合):コーヒーセミナーなども開催する
- Modify(修正):ハンドドリップコーヒーを導入する
- Put to other uses(他の用途を検討):コーヒー豆のカスを活用した肥料を販売する
- Eliminate(排除):紙コップの使用を廃止し、マイカップ持参を推奨する
- Reverse(逆転):顧客がコーヒー豆を持ち込み、店で煎ってもらえるサービスを提供する
既に世の中に存在するアイデアを発展させたい場合に、有効な手法です。
マンダラート
マンダラートは、中心にテーマを置き、周囲に関連するアイデアや要素を展開する視覚的な発想法です。この手法は、複雑な情報やアイデアを整理し、体系的に思考を深めるのに役立ちます。
- 自由に思いついたことを書き出す
- 中心のテーマは具体的に書こう
- 周囲への展開はバランスよく行おう
- 視覚的に分かりやすく整理しよう
- 優先順位づけや実現可能性の検討など、後の整理を忘れない
例えば、飲食店の新メニューを考える際に、中心に「新メニュー」を置き、周囲に「旬の食材」「ターゲット層」「調理法」などのアイデアを展開することで、より具体的なメニュー案を生み出すことができます。
連想する単語を埋めていく手法なので、気軽に考えられるのが魅力です。
最初から「誰かのために」と考えるのもいいですが、まずは自分がモヤモヤした場面を想像してみると、意外なアイデアが眠っているかもしれませんよ!
起業に必要な準備と流れ
最近の調査によると、日本国内での起業率は年々増加しており、多くの人が自らのビジネスを立ち上げることに挑戦しています。
しかし、成功を収めるためには、しっかりとした準備と計画も不可欠。ここでは、起業に必要な準備と流れを5つのポイントでお伝えします。
- 起業アイデアの具体化
- 市場調査の実施
- ビジネスプランの作成
- 法的手続きと登録
- 資金調達と予算設定
それぞれ説明していきます!
1. 起業アイデアの具体化
先ほどから解説しているように、起業の第一歩目はアイデアを具体化することです。提供できる価値や興味のある分野を洗い出し、ビジネスモデルに落とし込んでいきましょう。
曖昧なアイデアでも、さまざまな発想法を活用することで、明瞭で共感の得やすいアイデアに変わっていきます。まずは、身近な人に相談を持ちかけたり、興味のありそうな仲間を集めたりすることなどから始めてみましょう。
2. 市場調査の実施
市場調査は、ターゲットの顧客や競合の動向を把握するために欠かせません。市場規模やトレンド、競合の特徴を分析し、自分の起業アイデアが成功しそうなポジションを見極めましょう。
例えば、アンケート調査やインタビュー、SNSを活用し、事前に起業アイデアに対する反応を図るのも効果的ですね。市場調査の結果を基に、どのように価値を提供できそうか見極めていきましょう!
3. ビジネスプランの作成
ビジネスプランは、起業の目標や戦略をまとめた設計図です。製品・サービスの概要、ターゲット顧客、マーケティング戦略、運営方法、収益モデルを具体的に記載します。綿密な計画を立てることで、リスクを最小限に抑え、アイデアを軌道に乗せやすくなるでしょう。
ビジネスプランを作成する際には、専門家のアドバイスや起業支援機関のサポートを上手く活用することも重要です。作成支援や資金調達に関するアドバイスをもとに、実現可能なプランを練っていきましょう!
4. 法的手続きと登録
事業を始めるには、法律に従った手続きが必要です。法人設立か個人事業主かを決め、必要な登記や許認可を取得しましょう。
また、税務署への開業届出や、社会保険の手続きも忘れずに。業種によっては専門の資格や許可が必要な場合もあるため、事前に調べておくことが重要です。
5. 資金調達と予算設定
起業では、初期費用や運営資金など様々な費用がかかります。資金調達には、自己資金だけでなく、融資やクラウドファンディング、助成金なども選択肢として検討しましょう。方法にはメリットとデメリットがあるため、起業アイデアや状況に合わせて適切に選ぶ必要があります。
また、予算を設定し、無理のない資金計画を立てることも大切です。どれだけ資金が必要か、運営費をどのように捻出するかを検討し、収支のバランスを意識して進めていきましょう。
起業の準備は、そのほかにも沢山。専門家や起業経験者の力を借りることも検討してみましょう!
起業後に成功するためのステップ
起業の準備が整ったら、いよいよアイデアを実現させる段階に移りましょう。しかしながら、起業は始めることだけがゴールではありません。
起業アイデアを軌道に乗せ、成功へと導くためには、起業後の取り組みも重要です。ここからは、ビジネスを成長させるために押さえておきたい4つのステップをご紹介します。
- プロトタイプの開発とテスト
- 顧客の声を活かす
- マーケティングとブランディングの強化
- 経営状況の定期的な分析と調整
1. プロトタイプの開発とテスト
起業後、まずはサービスや製品のプロトタイプを開発し、テストを行うことが重要です。プロトタイプを製作することで、起業アイデアの実現可能性を検証し、顧客の反応から製品やサービスを評価することができます。
プロトタイプは、できるだけ早く開発し顧客に試してもらうことが肝心です。プロトタイプの改善を繰り返し行うことが、市場に受け入れられやすいサービスや製品の完成に繋がることでしょう。
2. 顧客の声を活かす
起業は、顧客との長期的な関係構築も大切です。顧客の声を積極的に集め、製品やサービスの改善に繋げることで、顧客満足度やリピート率を高めることができます。顧客からフィードバックをもらうために、アンケート調査や顧客インタビュー、SNSでの意見収集など検討してみましょう。
顧客の声を活かすことは、起業家にとって大切な観点であり、成功のための鍵となります。顧客とのコミュニケーションを密にとることで、顧客のニーズに適したサービスや製品を届けられるようになるでしょう。
3. マーケティングとブランディングの強化
サービスや製品が市場に出た後は、顧客に知ってもらうためのマーケティングが重要です。SNSやウェブ広告、メールマガジンなど複数のチャネルを上手に活用し、ターゲットとなる顧客にリーチしましょう。また、認知度を高め、消費者の信頼を得るために「ブランディング」にも注力する必要があります。
起業初期は、SNS運用や口コミの活用といった費用対効果が比較的高い施策から検討してみましょう。マーケティング施策では、PDCAサイクルを回して最適な施策を選び抜くことで、サービスや製品が顧客に届きやすくなります。
4. 経営状況の定期的な分析と調整
起業が軌道に乗るかどうかは、売上だけでなく全体のコストやキャッシュフローの管理も重要です。収支報告書や損益計算書を定期的に確認し、事業の収益性を把握しましょう。
また、予測と実績の差を分析し、改善策を立てることも欠かせません。市場は常に変化するため、初期の起業アイデアにあまり固執せず、柔軟かつ大胆に戦略を調整することも大切です。新しい顧客層へのアプローチや、コスト削減の見直しも随時検討し、長期的なビジネスの成長と安定を目指していきましょう!
起業当初は、自分のアイデアが周囲に受け入れられるか不安になりますよね。顧客の声を聞くのも最初は怖いかもしれませんが、この段階での失敗が後々の成功に繋がりますよ!
起業したいけどアイデアがない人は、小さな行動からスタートしよう
いかがでしたか?
起業は画期的なアイデアが求められると思われがちですが、既存のリソースや新しい視点を組み合わせることで、新たなアイデアを生み出すことも可能です。
また、自分や周囲の人が困っていることから着想を得ることもできるでしょう。試してみたいアイデアがある、起業に挑戦してみたい時は、小さな目標を立て実践することから始めていきましょう!