ソーシャルレンディングとは?仕組みと始め方を数字でやさしく解説【2026年】

ソーシャルレンディングって、銀行預金と何が違うの?
利回りは高そうだけど、お金が返ってこないことはないの?
ソーシャルレンディングは、ネットで集めたお金を企業などに貸し付け、その利息を出資者に分配する仕組みです。「融資型クラウドファンディング」とも呼ばれます。
この記事では、お金の流れを具体的な数字で説明し、不動産クラウドファンディングとの違い、始め方の手順までをまとめました。代表的なサービスの公式実績も、要点だけ並べています。
この記事の結論
- ソーシャルレンディングは、企業への貸付の利息を受け取る投資。元本保証はない
- 運営会社は第二種金融商品取引業などの登録が必要
- 借り手が払う利息から、運営側の報酬などを引いた残りが投資家の分配金になる
- 利回りはサービスによって2%台〜6%台と幅があり、遅延中の案件があるサービスもある
- 途中解約はできず、分配金は原則として雑所得になる
ソーシャルレンディングの仕組み
- 投資家がネットでファンドに出資する(匿名組合契約)
- 運営会社やファンドの営業者が、集めたお金を企業などに貸し付ける
- 借り手の企業が利息を払う
- 利息から手数料などを引いた分が、投資家に分配される
- 貸付の期間が終わると、元本が返済され、投資家に償還される
投資家は、お金を借りる企業と直接契約するのではなく、ファンドを通して間接的に貸す形になります。そのため、借り手の企業が返済できないと、分配や元本の返還が遅れたり減ったりします。
ソーシャルレンディングって、お金を誰に貸すの?
投資家は直接ではなく、ファンドを通して企業などに貸す形になるよ。
利息はどう分かれる?数字で見る例
クラウドバンクは、営業者報酬を「対象債権残高の年2.0%が上限」と公表しています。これをもとに、利息の分かれ方を仮の数字で示します。
| 項目 | 仮の例(100万円を1年貸した場合) |
|---|---|
| 借り手が払う利息(年8.0%の場合) | 80,000円 |
| 営業者報酬(上限の年2.0%の場合) | 20,000円 |
| 投資家への分配(税引前) | 60,000円(年6.0%相当) |
| 源泉徴収(20.42%) | 12,252円 |
| 投資家の手取り | 47,748円 |
このように、借り手が払う利息と投資家が受け取る分配の間には、運営側の報酬などが入ります。自分の金額で分配金と手取りを確かめたいときは、下の計算機を使ってください。
分配金シミュレーター(税引前・手取り)
年率×期間の単純計算です。匿名組合型の分配金は原則として雑所得で、分配時に20.42%が源泉徴収されます(国税庁)。実際の分配額はファンドの条件や運用結果で変わります。
運営会社に必要な登録
ソーシャルレンディングのファンドを募集する会社は、金融商品取引法にもとづく登録が必要です。たとえばFundsのファンズ株式会社は第二種金融商品取引業(関東財務局長(金商)第3103号)、クラウドバンクの日本クラウド証券株式会社は第一種・第二種金融商品取引業(関東財務局長(金商)第115号)の登録を受けています。
不動産クラウドファンディングとの違い
| 項目 | ソーシャルレンディング | 不動産クラウドファンディング |
|---|---|---|
| 投資先 | 企業への貸付 | 不動産の取得・運用 |
| 根拠となる法律 | 金融商品取引法 | 不動産特定共同事業法 |
| リターンの元 | 貸付の利息 | 家賃収入や売却益 |
| 主なリスク | 借り手の返済遅延・貸し倒れ | 物件の値下がり・空室 |
| 途中解約 | 原則できない | 原則できない |
不動産を担保にした貸付型(たとえばOwnersBookの貸付型)は、両方の性格を持っています。投資先は企業への貸付ですが、返済できなかったときは担保の不動産を売って回収する仕組みです。
代表的なサービスの公表データ(要点)
公式サイトに載っている実績のうち、要点だけを同じ項目で並べました。
| 項目 | Funds | クラウドバンク | OwnersBook(貸付型) |
|---|---|---|---|
| 最低投資額 | 1円から | 1万円から | 1万円から |
| 公表されている利回り | 平均予定利回り2.43%(スタンダードファンド) | 実績平均利回り6.35%(2026年3月末までの1年間に終了したファンド) | — |
| 運用が終わった件数 | 533件(スタンダードファンド) | 7,689件 | 償還済み395件 |
| 遅延・元本毀損の公表 | 元本毀損0件(スタンダードファンド) | 遅延中のファンドあり(DR社向け融資) | 返済遅延1件・元本割れ0件 |
クラウドバンクの累計の実績を図にすると、次のとおりです。


サービスによって、利回りの水準と、公表している数字の種類が違います。利回りだけを比べず、遅延や元本毀損の件数まで公表されているかを見ておくと、あとで判断しやすくなります。
メリット
- 少額から始められる:Fundsは1円から投資できます
- 利回りの目安が募集時に分かる:予定利回りや目標利回りが募集の段階で示されます(確約ではありません)
- 値動きを見なくていい:株のように価格が毎日動くことはありません
- 手数料が少ない:Fundsとクラウドバンクは、口座開設や口座管理が無料です
デメリットとリスク
- 元本は保証されない:借り手が返済できないと損失が出ることがあります
- 途中解約できない:運用期間中は解約できません
- 遅延が長引くことがある:クラウドバンクのDR社向け融資は、2023年5月から償還の遅延が告知され、担保物の売却や訴訟が続いています
- 過去に行政処分を受けた事業者がある:資金の使い道が説明と違っていた事業者が、行政処分を受けた例があります
借り手が返せなくなったら、どうなるの?
分配や元本の返還が遅れたり、減ったりすることがあるよ。
税金
ソーシャルレンディングの分配金は匿名組合契約にもとづくもので、国税庁の通達で原則として雑所得とされます。分配時に20.42%が源泉徴収されます。雑所得の損失は、給与などほかの所得と相殺できません。確定申告が必要かどうかは、ほかの所得との合計などで変わります。
始め方
公式サイトでメールアドレスなどを登録します。
本人確認書類を提出し、投資用の口座を開きます。
自分の銀行口座から、投資用の口座に入金します。振込手数料は自己負担です。
利回り、期間、貸付先、担保の有無を確認して申し込みます。先着順のため、募集開始の時間に申し込むと出資しやすくなります。
運用中は分配金を受け取り、期間が終わると元本が戻ります。
Fundsの募集中のファンドと運用実績は、公式サイトで確認できます。
クラウドバンクの特徴(PR)
- 証券会社が運営:日本クラウド証券(第一種金融商品取引業者、東証上場のunbankedグループ)
- 1万円から投資できる:融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)
- 実績平均利回り6.35%:2026年3月末までの1年間に運用を終えたファンドの税引前の値(運用中・遅延中のファンドは含まない)
- 累計応募金額は約3,340億円(2026年10月時点)
注意:元本保証はなく、途中解約もできません。一部のファンドでは償還の遅延が続いています。出典:クラウドバンク公式サイト(2026年10月19日確認)
始める前に決めておきたい2つのこと
- どのくらいの期間、使わないお金か:途中解約できないので、運用期間はこれで決まります
- 利回りと遅延のどちらを重く見るか:利回りが高いサービスほど、遅延や貸し倒れの事例も確認しておきたいところです
よくある質問
ソーシャルレンディングは危ないですか?
元本保証はなく、過去には行政処分を受けた事業者や、償還が遅れている案件もあります。事業者の登録と、ファンドごとの貸付先・担保を確認することが大切です。
いくらから始められますか?
Fundsは1円から、クラウドバンクは1万円から投資できます。
途中でお金を引き出せますか?
運用期間中の解約はできません。使う予定のないお金で投資しましょう。
まとめ
ソーシャルレンディングは、企業への貸付の利息を受け取る投資です。値動きを見なくてよく、少額から始められる一方、借り手の返済が遅れると分配や元本の返還も遅れます。
利回りと実績の公表のしかたは、サービスによって大きく違います。公式の実績を確かめて、自分が受け入れられるリスクに合うサービスを選びましょう。
